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今回は、薄毛の危険サインについて話していきたいと思います。
薄毛の危険サインが現れる際は、前兆としてふけが関係してくる事が、よくあるのでいろいろと話していきたいと思います。
頭皮のこのような症状は、薄毛になるサイン!!
頭皮は、全身の皮膚とは大きく異なっています。
頭皮の仕組みや働きを知り、そのケアをする事が、髪にとって最も大事です。
頭皮は、身体条件、健康状態、精神状態、生活環境、遺伝的要素、食事内容、仕事内容、手入れの状態などにより変化します。
頭皮は、厚くて強く、ゴムのような硬さと弾力を持っています。
これは皮下組織の線維と皮下脂肪がよく発達しているからです。
全身の皮下脂肪とは違った代謝を受けている為、手のひらや足の裏と同じく、全身の皮下脂肪が増えても頭の皮下脂肪は増える事はありません。
そして頭の皮下組織はその下の帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)という組織と強く融合していて、頭頂部には筋肉も無い為、指でつまみ上げたりして、簡単に動かす事が出来ないようになっています。
そして、人体で最も細胞分裂が活発なのが、毛母細胞と腸の絨毛細胞(じゅうもうさいぼう)で、毛母細胞の働きによる頭髪の維持には豊富な血流が必要です。
頭頂部は紫外線や乾燥、汚れなどの影響を受けやすく、ほかの部位よりも早く老化しやすい部位であるといえます。
このような頭皮の特徴を知ったうえで、スカルプケアをしていかなければなりません。
健康な頭皮は、清潔で適度な潤いやなめらかさ、張り、弾力があり、血液循環がよい状態ですが、これらの状態が崩れると、異常が起こってきます。
どのような症状が、頭皮に現れたら脱毛開始のサインなのかを、あげていきたいと思います。
1.ふけの異常発生
正常な生理状態では、ふけと脱毛に因果関係はありませんが、ふけは脱毛の注意信号と言われ、ふけの異常発生は脱毛の前兆と言われています。
ふけは垢と同じく剥がれた角質に汗や皮脂、汚れなどが混じったもので、頭髪の太い毛の周りの皮膚がはがれたものをいいます。
ふけは単に不潔にしているからではなく、シャンプーの回数不足、物理的・科学的刺激、性ホルモンのアンバランス、貧血や胃腸障害、精神的疲労、炭水化物や脂肪の取りすぎによる代謝異常、ビタミンB2、B6不足、精神的不安、アトピーやアレルギー、生活環境などによって、異常に発生する事があります。
ふけには、頭をかくと粉雪のように飛び散る乾性のふけと、くしやブラシに固まってついてくる春先のボタン雪のようなべとついた脂性のふけと、そして両方をミックスしたふけがあります。
パラパラのふけ(乾性のふけ)
完成のふけは、乾燥した角質層が正常以上に剥がれる現象です。
精神的、肉体的過労が重なったり、くしやブラシなどで無理に取り除いたり、エアコンなどで乾燥しすぎたり刺激の強いシャンプー剤などを使ったりすると、悪化することがあります。
脱脂力の強いシャンプー剤の使用や、皮脂を奪う強いアルコールを含んだ刺激の強い育毛剤や整髪剤は、ふけを悪化させる要因となる事がありますので、避けた方がいいです。
乾性のふけに対する手当は、頭皮に含まれている脂質と類似した脂を頭皮に補給することです。
刺激の少ない保湿力のあるアミノ酸系のシャンプー剤で洗い、その後スキンケアクリームや育毛剤を使用します。
暴飲・暴食をつつしみつつ、便通を整えることも大切です。
べとべとのふけ(脂性のふけ)
脂性のふけは、正常以上に皮脂の分泌が高まって頭皮が脂ぎっている状態です。
このような頭皮では、脂腺が大きくなりその機能が高まっています。
また同時に汗の分泌も多くなっています。
これは男性ホルモンやビタミンの代謝異常などが関係し、新陳代謝が活発になり、皮脂や角質細胞を作る速度が増し、大量のふけになった為です。
皮脂は洗い落とさないでいると過酸化脂質になり、毛穴をふさいで炎症の原因を作り、頭部、顔面などに赤く痒い発疹、すなわち脂漏性湿疹(脂漏性皮膚炎)を生じさせるようになります。
脂漏性湿疹は、頭、額の生えぎわなどから始まっていき、細菌や真菌(カビ)などの影響を受けます。
そしてひどくなると、境目のはっきりとしたまだらになり、細かな鱗屑がたくさんついた湿疹病変がみられるようになります。
さらには眉毛や耳の穴、耳の付け根、鼻の脇、腋の下、胸の中央、へその周り、陰部などにも発生する事があります。
対策としては、頭皮表在毛細血管の血行を良くしながら、頭皮から過剰な脂を除去するよう心掛ける事が肝要です。
脱脂力の強いシャンプー剤を使用し、ビタミンB6などの摂取とともに、ビタミンB2やビタミンB6などに含まれるトニックなどを塗ります。
普通に洗っても症状が改善しない場合は、マラセチアやトリコフィトン・トンズランスという真菌に感染している場合があり、加齢臭のような臭いを発生したり、抜け毛に発展することもあります。
そういった場合は、殺菌力のある薬用シャンプー剤を試してみましょう。
それでもなかなか治らない場合は、皮膚科での治療を受けることをおススメします。
2.頭皮の突っ張り
頭皮がパンと張っていてつまめないのは、血行不良を起こしやすい状態です。
一般的に頭皮が硬いといわれている状態で、乾燥や血行不良などにより老化が進んでいたり、紫外線などの影響でコラーゲンやエラスチンの乱れや分解・減少などの変化が起きていたり、乳酸などの老廃物がたまっていたりすることが考えられます。
逆に緩すぎたり、ぶよぶよ動いたり、押すと凹むようなむくみの場合もありますので、頭皮は緩いから、動くからと言って、必ずしも良い状態というものでもありません。
適度な張りや弾力を持っているのがよい状態です。
頭蓋骨(ずがいこつ)の頭頂部の一部がこぶのように突起していたり、角張った状態になっていたりすると、頭頂部のその部分が薄くなってきます。
3.頭皮の褐色化
日本人の場合は髪の毛が黒いので少し青白いのが正常です。
これは毛根部を、皮膚を通して見ている事からこのような色に見えるのです。
褐色になったり、炎症が起きて赤みを帯びている部分は、皮膚の生理機能が低下している為、頭皮は細くなりやすくなってきます。
4.血液循環のとどこおり
頭皮を指で数秒間押し、指を話してすぐに赤っぽくなれば、血液循環はいいといえます。
白っぽい状態が長く続くようであれば、血液循環はよくないといえます。
5.毛穴周辺の異常
毛穴に皮脂が詰まってべたついたり、光っていたり、逆に乾燥してカサカサしたり、つやがなかったりする状態は健康な頭皮とは言えません。
できればヘアサロンなどでマイクロスコープによるチェックを受けてみましょう。
最近は、パソコンやスマホにつないで自分でチェックできるような、安価なものも販売されていますので、調べてみるといいです。
毛穴から皮脂の塊が出たり、抜け毛の毛根の周りに皮脂がついていたりするような場合は要注意です。
皮脂コントロールで頭皮を健康に
頭皮は皮脂の分泌が非常に多く、これを皮膚の常在菌のブドウ球菌やイースト菌などの微生物が分解し、水に溶けやすい物質に変え、汗や表皮の水分と一緒になって皮脂膜を作り、皮膚に潤いを与えたり髪のつやを良くしたりします。
しかし適度に洗わなかったり、ホルモンのバランスが崩れたり、健康を害して体調が崩れたりすると、皮脂の分泌が多くなり、これらの微生物や真菌が異常に繁殖し、刺激物質を作り、炎症を起こします。
さらに紫外線の影響を受けると皮脂の酸化物である脂肪酸や、過酸化脂質などができ、これらが皮膚を刺激するために、頭がかゆくなったり、ふけが異常に増えてきたりします。
皮膚表面の皮脂膜は、完全に取り除いたとしても1時間後に約50%回復し、3~4時間後には元の状態に戻っていき、一定量になるとその分泌をやめます。
このように皮脂は普段は自然にコントロールされています。
分泌される皮脂の量は、脂っこいものや刺激物などの多い食事内容、男性ホルモンやビタミンB6の不足、睡眠不足、便秘などいろいろな条件によって多くなってきますので、常に一定の状態を保つようにしなければなりません。
肌が食事や環境、シャンプーのやりすぎなどで乾燥しやすい場合は、皮脂に代わるオイル分を補給しておきましょう。
なぜなら雑菌などから肌を守る皮脂膜の働きやなめらかさが低下してしまうからです。
逆に、皮脂が過剰に分泌されている場合は、微生物や空気中の酸素により脂肪酸や過酸化脂質に変化して、微生物の栄養源になり、微生物が異常に繁殖しますので、除去しておきます。
健康で美しい頭皮の条件
頭皮を含め、健康な皮膚を保つには、潤い、なめらか、張り、弾力、血色が大切でこの5つの要素がそろっているのが美しい素肌の条件とされています。
皮膚の潤いとなめらかさは角質層に含まれるアミノ酸や有機酸を主体とするNMF(天然保湿因子)、セラミド類、遊離脂肪酸、コレステロールなどを主体とする細胞間脂質、さらに汗と皮脂が混じった皮脂膜によって保たれています。
健康な皮膚の水分量は16~20%です。
張りと弾力は真皮(しんぴ)のコラーゲンとエラスチンが関係し、紫外線に当たるとこの線維細胞を作るもとの線維芽細胞が正しく働かなくなってしまい、張りや弾力が低下して、硬くなったりブヨブヨになってきたりします。
また頭皮が硬くなると血行にも影響を与えます。
血行が良ければ皮膚に十分な栄養が行きわたり、細胞の働きもよくなってきますが、血行が悪いと頭皮の老化が早まります。
健康な頭皮が維持できないと、結果としてフケ・かゆみや抜け毛が多くなったり、軟毛化や細毛化が起こってきたりします。
「潤い、なめらか、張り、弾力、血色」に加え、さらに健康な頭皮の条件としては「つや、清潔」がそろっていることが挙げられます。
つまり、健康な頭皮は、潤いがあってなめらかで適度な張りと弾力を持ち、血行が良いことに加え、適度なつやがあって清潔であることが条件という事になります。
毛髪の太さをチェックしてみよう
毛髪の健康状態を専門的に調べるには、頭髪の色、つや、損傷の有無、汚れ、パーマやカラーなどの薬剤処理の状態などをチェックします。
さらに太さ、強さ、伸度、水分量、吸水性、撥水性、硬さ、柔らかさ、弾力性、滑性などの状況を検査しますが、脱毛におけるチェックでは、太さや固着力(毛髪1本を引き抜く時に必要な力)、抜け毛の数や形態を重点的にチェックします。
太さはマイクロメーターやマイクロスコープでチェックし、固着力計で数ヵ所測定すれば、大体の太さや固着力の傾向がわかります。
自分でチェックする場合は気になる部分の毛髪と後頭部の毛髪の太さを比較してみます。
固着力は1本をゆっくり引っ張ってみて、痛みも少なく簡単に抜けるものがないかどうかをチェックします。
1日の抜け毛の数は50~90本位が普通ですが、これが1日に200本も300本も抜けるようであれば、何らかの体調の変化があったと考えるべきで、さらにルーペなどで拡大して毛根や毛先の状態をチェックしてみなければなりません。
毛根検査用の抜け毛は、シャンプー前に気になる部位の髪を指でパラパラやって、自然に抜けたものを集めてチェックします。
シャンプーの時の抜け毛は付着物が流れているので正常に見える為、そこでは数に異常がないかを調べます。
毛の根元をチェック
正常脱毛根(自然脱毛根)
正常脱毛根の場合、毛根の形はマッチ棒や土筆(つくし)の頭のような形をしており、自然な丸みとふくらみを持っています。
広凡性脱毛根
毛根部下端にカブの根っこのような未角化の根鞘や皮脂の塊が付着しています。
ふけなど頭皮の異常があったり、ホルモンのバランスが崩れたり、ビタミン、ミネラルなどの不足、血行不良などが起こった場合に発生します。
過剰な皮脂が原因の脂漏性脱毛根と、乾燥が原因の粃糠性脱毛根があります。
精神的脱毛根
精神的脱毛根はストレスが原因で起こるもので、毛根部下端が丸みをおびているもののふくらみがない形や、バットやスリコギのような形、まったくふくらみがなく、毛根部分が萎縮(いしゅく)して全体に細くなっているものなどがあります。
他にも円形脱毛症、全頭脱毛症や抗がん剤使用の場合は毛根部が根元に行くに従い鉛筆のように細く萎縮(いしゅく)するもの、抜去毛には毛根部に白い根鞘(こんしょう)が感嘆符(!)のような形のものや、断毛しているもの、損傷したものなどいろいろありますので毛根チェックをしてみましょう。
毛先をチェック
毛先の尖った抜け毛(先尖毛)
ヘアサイクルの寿命をまっとうして自然に抜けた毛の毛先は、それまでにカットされたことがありますのでハサミの切り口がありますが、ヘアサイクルが短縮して成長期が短くなった毛は、先端が細くとがった状態で抜けています。
一般に5㎝以下の場合は成長期が半年以下という事で要注意の抜け毛です。
細くて短い抜け毛(細短毛)
全体を通して太いものが抜けている場合はあまり問題がありませんが、今まで太かったのに細くて短いものが多く抜けるようになった場合は、ヘアサイクルが短縮していることがわかります。
この場合には注意が必要です。
髪の太さが7割になると毛量は半分に
日本人の髪の太さの標準は60~90μmで、生まれてから年齢とともに太くなり、男性は年齢が20~22歳をピークに、次第にまた細くなっていきます。
女性の場合は、30歳前後が一番太く丈夫になっています。
細くなっていくスピードは人により違いますが、急激に細くなる場合は要注意です。
リンスをすると細くなったような感じはしますが、この場合は柔軟剤が配合されているからであって太さは変わっていません。
「毛量が昔の半分になった」とか、「毛の太さが昔の半分になってしまった」というような事を言う人がいますが、毛量が半分になるのは、長さは同じで太さが約7割位になった時で、地肌が30%も透けて見える事になってしまいます。
もし長さは同じで太さが半分になってしまうと、毛量は4分の1になってしまい、太さが4分の1になると、毛量は16分の1になってしまいます。
このようになると、もはやスカスカを通り越してハゲの状態になってしまいます。
8分の1の太さになると、毛量は64分の1になってしまいます。
髪の産毛よりも細くなり、実際には長く伸びることはできなくなりますので、肉眼では毛が生えてないように見えてしまいます。
計算上、長さを同じとして毛量を計算していますが、実際には細くなるにしたがって伸びも悪くなり、メラニンも少なくなる為、もっと毛量は少なくなってしまい、地肌の見える割合も増えてしまいます。
ヘアサイクルで成長期に入った毛は、毛先が尖った非常に細い状態で生えてきて、生え始めは腕の毛よりも細いです。
腕の毛はこすっても抜けないのに、新しく生えてきた毛髪はゴシゴシと強めに洗うと抜けてしまいます。
これは髪の毛が腕の毛の毛穴よりもずっと大きくて、皮脂が充満した毛穴から出てくるので、ちょっとした力でも簡単に抜けてしまうからです。
無理に引き抜いてしまうと、頭髪は平均129日、約4ヶ月も生えてこなくなります。
しばらくしてようやく生えたと思ったら、また同じように引き抜いてしまうという事をくり返していては、なかなか太い毛にはなれないのです。
男性型脱毛症のどの場合、医師により効果的な医薬品を処方してもらったけれどまったく効果が表れなかったという人は、育毛に熱心なあまりせっせとお手入れを続け、せっかく新しく生えてきた毛をこすり落としたり、薬にだけ頼ってケア面が不足したりと、間違っている事が多いです。
また、円形脱毛症の場合も、やはり生えてきたばかりの毛を引き抜いてしまい、改善に時間がかかるという事がよくあります。
抜けやすい短い毛や、先の細い毛には要注意
細くて短い毛や先が細い毛が抜けるのには2つの原因があります。
一つはヘアサイクルが短縮したことで成長期が非常に短くなってしまった事です。
これは自然に抜けます。
もう一つは、本来まだ伸びる事ができる状態なのに、シャンプーやタオルドライ、マッサージなどの時に、新生毛をこすって引き抜いてしまうことです。
自然に抜けた毛の毛根の形と、無理に引き抜いた時の毛根の形は、はっきりと違うため、その鑑定は比較的容易です。
毛先の部分が丸く、表面が硬く、滑りの良いブラシを使って髪全体を溶かしてみましょう。
細短毛や先尖毛などが多く抜ける場合はヘアサイクルの短縮が起こっています。
襟足の部分から溶かし始め、次に後頭部、そしてつむじ、トップ、最後にフロントから節目をつけて順番に溶かします。
髪が長い場合はさらにこの順序にプラスして、ブラッシングする毛束の毛先を溶かし、次に中間から、最後に根元からというように、とかす毛束も筋目をつけてから溶かすようにします。
この時に髪が引っかかるようなとかし方をすると、太い毛も抜いてしまうことがあります。
また、排水口に目の細かなネットを張って抜け毛を集めると、シャンプー後の抜け毛の中に白っぽい綿毛のような状態の細短毛や、先尖毛が多くみられた場合、一般にシャンプーのやり方が間違っていて、新しく生えてきた毛を引き抜いていることが多いです。
このような細い毛や新生毛は固着力が非常に低くなっています。
普通の太さの頭髪の場合、1本引き抜くのに50~80gの力が必要ですが、この4分の1位の力がかかっただけでも簡単に抜けてしまうことがあるのです。
「薄毛の問題がない人」の場合でも新生毛はあるわけで、このような人で細短毛や、先尖毛が多く抜けている場合は、シャンプーのやり方に注意しなければなりません。
抜けることを気にするよりも、細くさせないよう気に掛ける事。
つまりは、「気にしすぎないで、気にかけて、正しい手入れをする」という事が大切なのです。
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